お菓子屋さんにできることってなんだろう?
そんな小さな疑問から、ロテル・ド・北倶楽部は始まりました。
お菓子の魅力を考えた時、その甘さやパッケージの可愛らしさなど、人々を惹きつける要素はたくさんあります。でも、それはお菓子屋さんにできることのほんの表面的なことでしかないと思ったのです。
北海道・旭川という土地は、多くの川が流れ、周りは山に囲まれ、四季がはっきりとした街です。夏は暑く、冬は寒さがとても厳しい土地。そんな土地が育んだのは、おいしいお菓子の素材でした。
北海道という豊かな地で採れた原料を吟味し、それを丹精込めて調製し、品質に適した鮮度を保つという考え方は、それらの素材のことを考えたらごく自然なことだったのです。
お菓子職人が丹精込めて作った商品を、清潔感のあるショップでお客様に手に取っていただきたい。
ディスプレイにも工夫をこらして、自然に目的のものが探せるような配慮をしたい。
そして、なによりお菓子を選ぶ楽しさを体験していただきたい。
これも自然なことでした。
人は、それぞれお菓子にいろいろな思い出を持っています。
家に帰ると、いつものお菓子が待っている。
おばあちゃんの家に行くと、必ず出てくるお菓子がある。
なにかあると、いつもこのお菓子を買って帰る。
あの人は、このお菓子が好きだったな。
お菓子にはそんな魔法のようなものが存在していると私たちは思います。お菓子は大切な思い出の一つであり、その味はきっといつまでも覚えているような気がするのです。
だからこそ、私たちはただ単に甘いものを作り、パッケージを可愛らしくするという表面的なことだけでなく、吟味した素材という安心感やおもてなしといった特別感、お菓子を買うときのわくわく感も一緒におつくりしたいと思ったのです。
大切なその時に、ロテル・ド・北倶楽部のお菓子があることを願って。
おいしいお菓子を作り、心づくしのおもてなしをすること。
これは、私たちのスタートから変わらぬテーマです。
私たちが考える「お菓子屋さんにできること」。
それは、大切な人と共に過ごす時間を特別なものに変える機会を提供すること。お菓子を送った人も送られた人も、みんな同じ幸せな気持ちになること。すてきなお菓子があれば、きっとその時間はもっとハッピーなものになる。
そう信じて、今日もお店でお待ちしています。